私たちの生活において、良質な睡眠を得ることは、健康や生活の質向上に欠かせない要素です。良い睡眠を得るためのポイントと、普段意識しきれない空気環境との関連性について見ていきたい思います。
睡眠の質を決める黄金の90分間とスイッチ?
睡眠の深さは、眠り始めの90分間、いわゆる「黄金の90分間」が重要だと言われています。この時間帯の睡眠の質が、その後の睡眠の深さに大きく影響します。
そして、この眠りの質を決める重要な要素が、「入眠スイッチ」です。このスイッチはいくつかありますが、主なスイッチは体温のスイッチです。覚醒時は体深部の温度と表面温度の差が2℃で、これが1.2℃の差になると眠くなるといわれています。これは、スタンフォード大学が提唱する「最高の睡眠」の理論に基づいています。また、眠くなった赤ちゃんの手が温かいのも、この体深部の熱が表面に移ってきているからです。
参考文献:「スタンフォード式最高睡眠」
空気環境と睡眠
ここで注意すべきは、この体温の調整が、我々が住む環境、特に空気環境に大きく影響されるという事実です。つまり、家と睡眠は切っても切り離せない密接な関係にあります。エアコンなどももちろんですが、調湿性のある壁は体表面から水分と一緒に熱を取り去ってくれるので、入眠スイッチが入りやすいです。なので寝室の壁には調湿性のある漆喰や珪藻土などがおススメです。またそれ以外にも音や匂いなども睡眠の質を決める重要な要素です。ホテルなどでエアコンで温度は下がってもエアコンや空調の音がうるさくてなかなか寝付けないという経験がある方も多いのではないでしょうか。それ以外にも匂いや空気質も睡眠の質を決める大きな要素です。
未来の住まい作りと幸福感
これからの住宅づくりや家づくりでは、「幸福感」、つまり「wellbeing」が重視されるとされています。この「幸福感」とは、住んでいて体が元気になり、次の日に目覚めた時に活力が湧いてきて、自分がやりたいことに取り組めるような環境を提供する家を指します。そして、そのような家づくりの中でも、最も重要な要素は「睡眠」であると考えられています。良い睡眠環境を作るための家づくりの方法があります。詳しくは次回のブログで。
まとめ
睡眠と空気環境は密接に関連しており、特に体温調整と空気環境の関連性は重要なポイントです。良質な睡眠を得るためには、体温と空気環境を理解し、適切に管理することが必要です。これが、幸福感を感じる住まい作りにも繋がります。
次回のブログでも、更に深く空気環境と生活の質の関連について解説していきますので、お楽しみに!
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