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睡眠と空気環境のはなし②

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テーマは睡眠です。睡眠には「黄金の90分」という言葉があり、眠り始めの90分間が睡眠の質を決定します。その黄金の90分を迎えるためには、入眠スイッチをうまく操作することがキーポイントとなります。今回、私たちは入眠スイッチに焦点を当てていきたいと思います。

 

五感と室内環境、その重要な関係

私たちの五感は、室内環境に大きな影響を受けます。実は、私たちが快適に過ごすためのスイッチが五感に隠されているのです。

2. 入眠スイッチとリラックスモードのスイッチとは?

入眠のためのスイッチには、体温と一緒に脳をリラックスモードにする要素が存在します。覚醒時は体深部の温度と表面温度の差が2℃で、これが1.2℃の差になると眠くなるといわれています。これが体温のツイッチです。この内容は前回少し触れています。

脳をリラックスモードにするスイッチは、私たちの習慣によって操作できます。そして、このリラックスモードにするスイッチを効果的に操作する要素は何でしょうか?それは、私たちの五感に関連するものが多いことがわかっています。

覚醒スイッチを抑制する寝室づくり

リラックスモードのスイッチについて説明する前に、「覚醒スイッチ」について考えてみましょう。これは逆の概念で、目が覚めやすいスイッチを意味します。人間はもともと野生の動物であり、命の危険を感じるものに対して敏感に反応するようになっています。例えば、大きな音や強い光、地震などの揺れは、自然災害から身を守るために覚醒する必要があります。また、強い匂いも覚醒スイッチを作動させる要素です。火山の有害な煙や天敵の排泄物などの匂いに反応するように、私たちの体は設計されています。雷の音や、鍋を焦がした時、ペットが排泄をした時はハッと目が覚めた感覚になりますよね。

リラックスモードスイッチとは

つまり、リラックスモードのスイッチとは寝室で覚醒スイッチを入れない睡眠のルーティンを作ることにあります。その時に大事なのが寝室の室内環境になります。

  • 視覚: 強い光を避け、落ち着いた照明を選ぶ。
  • 聴覚: 外部からの音や、エアコンの作動音などの騒音を最小限に抑える。
  • 嗅覚:無臭、またはリラックスできる香りを持つ空間を作る。
  • 触覚:湿度を最適に保つ。

寝室づくりのポイント

これらの覚醒スイッチが作動しないように、住環境を整備することが非常に重要です。つまり、リラックスモードにするスイッチは、五感に関連するものが多く、特に匂いが関係しています。この匂いは、嗅覚の刺激によって、脳が覚醒しないようにする本能的な反応です。つまり、無臭である空間、またはリラックスするような軽い香りが漂う空間を作ることが重要です。

そして、音も非常に重要な要素です。音によって目が覚めることがあります。エアコンの作動音や空調の作動音によって目が覚めることがよくあります。また、雨が強い日や雷が強い日は、夜中に目を覚ますこともあります。こういった音が発生しないような、または外部からの音が入らないような住環境がとても重要です。

その結果、寝室とその素材は、化学物質や匂い成分が発生しにくい建材、または外部からの音が入りにくい建材が最適です。さらに、エアコンなどの機械や空調設備の作動音が静かな空間が寝室に向いています。特に、化学物質の吸着や音の吸着には、細かい穴を持つ漆喰や土壁などを使用すると、匂いが少なく、音も吸収して静かな空間を作ることができます。

まとめ

室内環境を整えることで、私たちの五感が快適に過ごすためのスイッチをONにできるのです。特に、音や匂いに注意を払い、その影響を最小限に抑えることが重要です。

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空気中の様々な化学物質を誰でも簡単に測定可能なサンプラーを開発した空気博士。企業→大学助教を経て独立。シックハウス相談を中心に、衣食住にまつわる生活環境の化学物質と環境問題の情報を発信しています。

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