最も検出される化学物質
2-エチル-1-ヘキサノールは、近年行われた多くの調査で、検出率が極めて高いことが明らかになっています。2014年の溝内らの調査報告によれば、教室での検出率は驚異の100%とのことです。発生源は可塑剤として使用されているフタル酸-ジ-2-エチルヘキシルです。これがコンクリートスラブなどの強アルカリ材中に含まれる水分と加水分解反応し、または接着剤中の樹脂に含まれるアクリル酸2-エチルヘキシルが加水分解反応することで、2-エチル-1-ヘキサノールが発生します。
特有の匂いに注意!!
2-エチル-1-ヘキサノールはは新築のビジネスホテルやオフィスでの検出が多いです。特有の匂いがあり、新車の匂いやゴム底、あるいは重い男性の香水を思わせるような独特なニオイとして感じられます。一度認識するとこの匂いはとっても気になります。
長らく追加されない室内濃度指針値
2002年までには、13種類の化学物質が室内濃度指針値に追加されました。しかしそれ以降、新たな追加は見られません。この間に登録された化学物質は、累計で1億を超えています。安全な室内環境のためには、指針値の見直しや追加が急募されています。2019年には2-エチル-1-ヘキサノールや2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート
および 2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレートが追加候補にあがりましたが、一旦保留されています。
最後に、自分の健康や環境に関しては、自分自身で情報を得て、適切な対策をとることが最も重要です。シックハウス症候群や室内環境に関する最新の情報や対策方法についても、引き続き当ブログでお伝えしていきます。
エアみるを使った簡易TVOC検査で検出可能
通常のシックハウス検査では2‐エチル-1-ヘキサノールは検査できませが、エアみるをつかった空気測定では測定することが可能です。
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