今回のテーマは、高度経済成長期における住宅問題とシックハウス現象についてです。
高度経済成長期の住宅問題とシックハウスの発生
近年、室内空気環境の改善が進み、シックハウス対策も十分に行われている状況ですが、その対策のほとんどが20年間変わっていません。今回は20年前にシックハウス問題が発生した背景について触れます。この背景を理解するとなぜ令和時代のシックハウス対策が必要なのかが明らかになります。
高度経済成長期の住宅問題
日本は高度経済成長期に住宅が足りないという問題に直面しました。住宅建設には木材が必要でしたが、木材の確保には時間がかかりました。そこで、木造構造材や壁、屋根などに石油化学製品を使用し、軽くて丈夫で大量に生産できる住宅が建設されました。
シックハウス現象の原因
高度経済成長期に使用された石油化学製品や接着剤から発生する化学物質が、シックハウスの原因となりました。これらの石油化学製品は排気ガスの成分とよく似ています。トルエンやエチルベンゼンやキシレンといった物質です。また接着剤を大量に使用したため、ホルムアルデヒドが大量に使われました。
1990年代から2000年前後にシックハウス問題が社会問題となったため、その対策としてこれらに対し室内濃度指針値が定められました。
現在のシックハウス問題
近年では室内濃度指針値物質の使用が減り、新築物件での室内空気測定ではほとんど検出されなくなりました。これは、シックハウス対策が十分に行われていることを示しています。
一方で、化学物質の代替物質が室内空気を汚染しており、現在のシックハウス問題は代替物質によって引き起こされています。令和時代には、代替物質に対する対策が必要となります。
まとめ
高度経済成長期における住宅問題とシックハウス現象は、化学物質や接着剤の使用による室内空気汚染が原因でした。現在はシックハウス対策が十分に行われていますが、化学物質の代替物質による空気汚染に注意が必要です。令和時代には、代替物質に対する対策を考慮してシックハウス問題に取り組むことが重要です。
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