本記事の結論:
・シックハウス症候群とは家やオフィスなどで長期間滞在時に様々な体調不良の発現する状態。
・その場所を離れると症状が改善されるのが特徴。
※お知らせ:空気分析の受注を開始しました。詳細はこちら
本記事のトピックスです
・シックハウス症候群にみられる8つの症状
・気を付けてほしいこと
・シックハウス症候群の由来
・シックハウスの原因物質
この記事を書いた人
企業の研究員、大学助教を経て独立。空気中の様々な化学物質を誰でも簡単に測定可能なサンプラーを開発した空気博士。シックハウス相談を中心に、衣食住にまつわる生活環境の化学物質と環境問題の情報を発信しています。
本記事の対象者
・新築やリフォームを予定している人
・建築中、リフォーム中の人
・シックハウスかも?っと気になっている人
・家づくりに関わっている人
・今回のテーマはシックハウス症候群です。
シックハウス症候群の8つの症状と特徴
シックハウス症候群の症状は以下に示す通り複数です。これらの症状が単独,あるいは複合して現れる状態をシックハウス症候群と一般的によばれます。
症状 | |
---|---|
① | 眼,特に眼球粘膜,および喉の粘膜への刺激 |
② | 唇などの粘膜の乾燥 |
③ | 皮膚の紅斑,蕁麻疹,湿疹の出現 |
④ | 疲労を感じやすい |
⑤ | 頭痛,気道の病気に感染しやすい |
⑥ | 息がつまるが感じや,気道がぜいぜいする |
⑦ | 非特異的な過敏症になる |
⑧ | めまい,吐き気嘔吐を繰り返す |
(参考文献:シックハウス症候群とその対策,2005)
シックハウス症候群の特徴の一つに、症状が発生している場所を離れると症状が改善することが挙げられます。新築や新しいオフィスに移った時に生じる体調不良はそれが如実にあらわれます。
気を付けてほしいこと
無理して、乗り切ろうとしない
上記シックハウスの特徴にあるように、その場を離れると症状が改善しますので気が付きにくいことが多いですし、我慢して何とか乗り切ろうという人も多いです。リフォーム後体調に異常を感じたことがある人の話をよく耳にしますが、いつの間にか良くなったという人がほとんどです。しかし、無理することで化学物質過敏症になってしまうことがあります。化学物質過敏症になってしまいますと、あらゆる化学物質に反応してしまい、日常生活を送るのが難しくなります。シックハウス症候群と比べて回復にも時間がかかります。1月程度、借家やホテルなどに避難することをおススメします。
シックハウス症候群の由来
実はシックハウス症候群という言葉の明確な定義はありません。由来といわれているのが,1982年に世界保健機構(WHO)が定義したシックビルディング症候群(SBS)です。ビルで発生した体調不良なのでシックビル,家で起きればシックハウス症候群。日本では住宅での事例が多いためシックハウス症候群という言葉が浸透しています。
余談ですが、作家宮部みゆきさんの本にシックハウス症候群が登場する話があります。「名もなき毒」という本です。
シックハウス症候群の原因物質
シックハウス症候群の原因は様々あります。建材はもちろんですが、住宅内にあるタンス、椅子、机、ソファーなどの什器、芳香剤やシャンプー、洗剤などの生活用品、カビやホコリなど、煙草など、住宅に存在する化学物質すべてが対象です。なかでも健康リスクが高く、よく発生する13種類の化学物質に室内濃度指針値が定められています。近年では建材由来の影響よりも什器や生活用品などでシックハウスが起きるケースも増えています。
まとめ
シックハウス症候群とは
・シックハウス症候群とは家やオフィスなどで長期間滞在時に様々な体調不良の発現する状態。
・その場所を離れると症状が改善されるのが特徴。
・シックハウス症候群の疑いがあるときな無理せずに避難する
※お知らせ:空気分析の受注を開始しました。詳細はこちら